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OsiriXを用いたPACSバックアップシステム(1)

今時はフィルムレスは当たり前、PACSがなければ仕事にならない。10年前とすっかり状況は変わってしまった。

そして今日的なPACSはすべてHDDベースで動いている。その昔はMOチェンジャーやCD-Rチェンジャーでデータ保管されていたが今はすべてがハードディスクである。HDDは壊れるものであるから当然のごとくRAIDシステムが組まれデータの冗長化がされている。どの程度冗長化すれば安全か、これには答えがない。結局のところコストとの兼ね合いでしかないのだから。そもそもハードウエアによらずとも人為的なミスでもデータ消失は起こりうる。むしろこちらの方が危険かもしれない。

いずれにせよハードディスクは高速大容量で比較的安価で便利な代物であるがデータを失うときは一瞬である。

現在ではフィルムレスであるが故にデータが失われてしまうと診療に多大な影響がでるので何らかのバックアップシステムが必要である。

サーバ・ストレージの冗長化、オフラインメディアへの保管あるいは今時であればクラウドを用いた保管なども考えられる。

ブルーレイメディアを利用した安価なバックアップシステムは、実際の故障確率の低さを考えれば万が一の保険としての価値があろうと思われる。

まぁ、実際のところ5年ほどConquestベースのシステムで運用してきて、これが必要になったことはないので、まさしく万が一の保険というものであろう。

今回、全く別の要因でConquestベースのシステムに不調を来したので一念発起してOsiriXベースにシステムを作り直した。

必要なハードはMac-mini(256SSD+750HDD)とUSB外付けのBD-Rドライブのみ。ソフトウエアはOsiriXと自作スクリプトのみなので安価といって差し支えないだろう。

従来からのConquestベースのシステムでも運用方法は同じである。1週間分のPACSデータをメインサーバからfowardして週末にこれをまとめてBD-Rに書き出す。週明けに技師がメディアを交換して書き込まれたメディアはファイルに保管する。

ウチの病院では1週間のデータ発生量は非圧縮で50-70GB程度であるので(年々増えつつある)適当に圧縮してやれば二層のBD-Rに収まるという寸法である。

と前置きが長くなった。

参考にしようという方もおられるかもしれないので記録をかねて残しておきます。詳細は次のエントリで。

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OsiriXを用いたPACSバックアップシステム(2)

さて従来使ってきたConquestであるが、そもそもこれを採用した理由は複雑なDBを用いずに特定のディレクトリにデータを蓄積してくれるからである。これは1週間ごとにデータをまとめるのに都合がよい。データディレクトリのひな形を作っておいてこれをコピーしてやればすぐにデータが空の状態に戻る。つまり1週間ごとにデータディレクトリの名前の変更をOSレベルでおこなえばアプリケーションは切り替えのタイミングで一時停止するだけでよい。いつデータが転送されてくるかわからないPACSでは停止期間は可能な限り短くしなければいけないからだ。

OsiriXもローカルファイルでデータベース管理しているので全く同じ方法が使える。

受信データフォルダをDICOMとすると、 #!/bin/csh
cd /Volumes/DATA
# 全体のデータディレクトリ
#-----------------------
#rotate data directories
# 一番古いものを削除
if (-d DICOM5) rm -drf DICOM5
# Stop Osirix
set ospid=`ps axu | grep "/Applications/OsiriX.app/Contents/MacOS/OsiriX" | grep -v "grep" | awk '{print $2}' `
if ( ${ospid} != "") kill $ospid
#rename directories
if ( ! -d DICOM5) mv -f DICOM4 DICOM5
if ( ! -d DICOM4) mv -f DICOM3 DICOM4
if (! -d DICOM3 ) mv -f DICOM2 DICOM3
if (! -d DICOM2 ) mv -f DICOM DICOM2
#ひな形の空のデータディレクトリをコピー
if (! -d DICOM ) cp -R DICOM.org DICOM
#---------------------------
#restart Osirix
/Applications/OsiriX.app/Contents/MacOS/OsiriX &

これで先週はDICOM2、先々週はDICOM3… と週ごとのデータベースに分かれるのだ。あくまでこれはデータ送信のタイミングに依存しているので厳密には検査日時と一致しない。後処理に時間がかかるものや持ち込みデータの登録などタイミングがずれるものもあり得る。したがってQ/Rの結果とは違うことを理解しておく必要がある。

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xfyBlogEditor

いったい何周遅れなんだかよくわからないけど。
ようやく今頃になってXFYで簡単に画像のアップロードができるのがわかった。
こうしてみると結構良くできたブログエディタだ。今頃評価しても遅すぎるんだけど。

ジャストシステムがユーザに個人用無料で提供してくれているブログエディター。オフラインでも書けるので通勤電車の中で書いたりできそうで試しにちょこちょこ使っている。でも通勤電車の中では、ちょっと正確を期すために調べたいな、とかいうときに調べることができない。WILLCOMでは遅くてイライラするし、そもそも地下鉄では駅近くしか通信不可。使い方がまだよくわかっていないところもあったりするし。サーバへの登録を忘れ..
xfyBlogEditor

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MacBookPro13更新

前回MBPを導入してから約2年が経過しました。まったく月日のたつのは早いものです。 2年使ってパフォーマンス的にはさほど不満があった訳ではないですが、メモリーがもっとあったら、とかHDDがもう少し速ければ、とか感じるよう […]

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モバイルネットワークのエトセトラ

一度、便利な環境になると戻ることができない。モバイル環境への要求は、人それぞれでなかなかこれでオッケーとはいかない。現在は多様なサービスが提供されていてありがたい時代だと思う。 仕事が忙しくなってPCで作業できる時間が減 […]

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